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Twice Again

Author:Twice Again
えと、どうもTwiceAgainです。
始めましての方も、そうでない方もどうぞまったりゆったりしていってください。小説の毎日更新は出来ませんが、マイペースにやっていきたいと思います。僕の二次創作は暇つぶし程度にどうぞ。感想やご指摘は歓迎します。
では、どうぞごゆるりと……。


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6月5日 火曜日 曇り 

 
 バイクを走らせ学校に着く。
 教室に入ると、いつも明るく挨拶をしている上原が、妙に静かだった。




 「渚沙君、おはよう」
 「おはよう、なのは。月村もバニングス、八神も」
 「「「おはよう」」」
 「早速で悪いんだが……上原は一体どうしたんだ?」
 「あ、それなのはも気になってたの」
 「なのはちゃんもなん? ウチも気になっとったんよ、何か悩んどるみたいやし……」
 「もしかしたら、夢死病になっちゃう可能性だって……」
 「……ちょっといってくる」
 「あ、夢見!」

 

 「おはよ、上原」
 「あ……おはようでござる、夢見殿……」
 「どうしたんだ、らしくないぜ?」
 「…………」
 「前から言ってたやつのことか?」
 
 こくり、とうなずいた。

 「よかったら、話を聞かせてくれないか? もしかしたら、力になれるかもしれない」
 「……ありがとうでござる……」

 上原は、ポツポツと話し出した。
 家のこと。家族のこと。家系のこと。
 上原の父親が、誰かに殺されたこと。
 そのせいで、家系が2つの派閥に別れ、どちらかを切り捨てるという選択を迫られていること。
 切り捨てられた方は、おそらく路頭に迷うであろうと予測される未来。
 そして、今切り捨てるべきと思われる方に、上原の親友がいること。

 「…………」

 俺は、なんて軽率だったのだろうか。
 軽々しく、上原の力になれると言っておいて、いざ現実に立ち向かうと何もできない。
 こうして友達が悩んでいるのにすら……何も言うことはできないのだ。
 酷く――無力だ。

 「上原……悪い……」
 「夢見殿が謝ることは何も無いでござる……これは、某がいずれ決断せねばならぬことだったのでござる……話を聞いてもらえて嬉しかったでござるよ、夢見殿」
 「…………」

 
 













 しばらく気分が悪いままだったので、走って解消することにした。

「1,2,3,4……5,6,7,8……」
 
 念を入れて身体をほぐしていく。
 肉離れとか、足挫いたりするのも格好悪いし。
 
 「うし、じゃあいきますか」
 「お、夢見、準備できたみたいだな」
 「新堂先輩、早いですね」
 「まあ、キャプテンだからな。だが、ほら、中島とランスターは俺よりも早いぞ」
 「ほんとだ……けど」

 他の部員の姿が見当たらない。いや、正確には、1年や2年の顔ぶれはいるようだ。
 いないのは、3年。
 その旨を伝えると、新堂先輩は苦虫をつぶしたような顔をして、
 
 「ったく……あいつらは……」
 「?」
 「ああ、悪いな夢見、あんまり3年はまじめじゃないんだ」
  
 ということは、受験勉強が忙しいのだろうか。
 なら、仕方が無いかもしれない。
 けど、新堂先輩は、それなら凄いのだろう。
 なにせ、少し前にあった中間試験で、3年のTOP10に入っていたらしい。
 ちなみに俺は、結果は微妙なところだった。 

 「…………」

 あの後、上原は2時限目が終わるとすぐに早退していった。
 元気はなかったが、体調が優れないという様子でもなかったことから鑑みるに、決断を下す期限は今日なのだろうか。
 
 「新堂先輩」
 「何だ、夢見」
 「もし友達が困っていて、で、それで自分ではその問題を解決することは絶対にできないときに、先輩ならどうしますか?」
 「……俺なら」

 先輩は、ゆっくりと口を開いて、

 「支えてやることぐらいしか、できねえよな」
 「…………」
 「それで何が変わるってことじゃないけど、けど、それでも誰かが傍にいてくれるってことは、結構気分が楽になるもんなんだぜ?」
  
 風邪なんかの時とかさ、と言った。

 「……ありがとうございます、先輩」
 「礼を言われることなんか、俺はできやしないさ」
 「いえ、けど、俺決心できました。だから」







 ――ありがとうございます。




 「さ、走りましょう先輩!」
 「そうだな! 中島、ランスター! 一緒に走ろうぜ!」
 「「わかりました!」」







 









 「位置について……よ~い……ドンッ!」
 
 先輩の合図で俺達は走り出す。
 ……流石陸上部だ、スタートダッシュがうまい。
 だが、負けられない。
 年上として、男として。

 さっき合図をした先輩は、すでにゴールにいた。
 ……どういうことだろう。
 100mを走り終え、先輩にタイムを聞いた。

 「よかったぞ夢見、12.03だ。もう少しで11秒代に入れるな!」

 まだまだ課題は多いぞ、そう進言してもらった。
 
 「凄いね、渚沙先輩は。ねえティア?」
 「…………」
 「どしたの?」
 「……なんでもない」























 「どうすればいいのでござるか……」
   
 誰も攻めることなどできはしない。
 夢見を攻めるなんてもってのほかだ。
 話を聞いてくれただけでも、よかったと思え。

 「……今日は、寝れなかったでござるよ……」
 
 ちょっとだけの仮眠を。
 決断を下すまでには、あとちょっとだけ時間がある。
 けど、某は、一体――。







 ――どうすればいいのでござるか?





















 明日、あいつが辛いのなら一緒にその辛さを分かち合おう。
 明日、あいつが泣いたら一緒に泣こう。
 明日、あいつの元気がなかったら元気にしてやろう。

 そうやって、決めたのに。
 どうして――。
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